全日本空輸(ANA)は4月22日、マスクなどの医療関連物資輸送のため、上海(浦東)発ー東京(羽田)行きの路線で「旅客機の客席を貨物スペースとして活用する施策」を開始しました。
ANAは先だって4月10日から座席上の手荷物収納スペースを活用して貨物輸送を行っていましたが、それをさらに拡充するもの。ボーイング787-9型機では、従来の床下貨物室のみに搭載する場合と比較して最大1.4倍の量を輸送できるようになるとしています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、世界的に多くの旅客便が運休・減便しています。国際貨物の輸送スペースが不足する一方で、マスクや防護服、検査キットなど医療関連物資輸送の需要が高まっています。
同社は貨物輸送の臨時便やチャーター便の設定とともに、旅客便の客室も利用して貨物輸送を行うことで1便当たりの搭載量を増やし、喫緊の医療関連物資などの緊急輸送需要に対応する考えです。
今後、上海発羽田行きの路線で同施策を継続しながら、需要や動向に応じて他路線への拡大も検討するとしています。
(大泉勝彦)
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