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専門家に聞いた「コロナの夏、プール、海、飛行機はどこまで安全?」 | 夏休みを満喫するために - courrier.jp

Photo: Joe Pizzio / Unsplash

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新型コロナウイルスのワクチンが開発されていないなかで迎える2020年夏。外出制限が解除されて遊びに行きたいのは山々だけど……感染リスクは避けたい。

そこで、米紙「ワシントン・ポスト」が公衆衛生の専門家3人に聞いた。この夏のプール、海、飛行機移動、ホテル滞在、キャンプ、どこまでならセーフですか? どんな予防策が必要ですか?

ウイルスは太陽光や湿気に弱い?


新型コロナウイルスのパンデミックの渦中で夏を迎えようとしている今、昨年までは考えられなかった不安が生じているだろう。

公共のプールや海に行ってもいいのか? 飛行機で移動しても大丈夫? ホテルで過ごしても安全? 

朗報から伝えれば、屋外でのアクティビティに問題はないと、公衆衛生の専門家たちは話す。換気状況がより良い場所で、太陽の光や湿気がウイルスを死滅させてくれるかもしれないという。

一方で、屋外でバーベキューをしたりビーチで過ごしたり、家族で集まったりなど、今まで通りの典型的な夏の過ごし方で他の人たちと距離を保つことは、不可能でないとしても難しいだろう。

「ワシントン・ポスト」は公衆衛生の専門家3人に、この夏の過ごし方と、どんな予防策と準備をするつもりなのか聞いてみた。

──まず大前提として、この夏どこに行っても大丈夫か、何をやっても大丈夫かを決めるとき、考慮すべきことは?


専門家たちによれば、彼らはこれまで通り、家族以外の人との接触をできるだけ控え、集まる際には少人数に限るという。

「自分の行動範囲を広げすぎないようにする」と、小児科医でカリフォルニア大学ロサンゼルス校公衆衛生学のリチャード・ジャクソン名誉教授は言う。

エモリー大学医学部のメアリベス・セクストン助教は、外出する人が増えていることから感染リスクは増大していると指摘する。

「何をするにしても、とにかく最小限にし、かつ屋外で行うようにします。それから、一緒に行動するのはマスクをしている人たちだけにします」

ジョージタウン大学で微生物学と免疫学の准教授を務めるジュリー・フィッシャーは、引き続き最大限の警戒をするつもりだと話す。

「家族以外の人たちとの接触をどの程度にしようかと考えています。その人たちのリスク背景についてわからない場合は特に難しいですね」


──プールはどこまで安全?


3人中2人の専門家が、いま閉鎖されているプールが再開したら、家族と一緒に行くことを検討すると答えた。ほとんどの場合、塩素がウイルスを殺すので、プールそのものは比較的リスクが低いという。

懸念すべきは、プールの中ではしゃぐ子供たちと、プール周辺の環境だ。子供たちはバシャバシャと水しぶきをあげながら友だちとくっついて遊び、人々はプールサイドのスナックバーに集う。みんなが着替える更衣室も要注意だ。

フィッシャーは、プールサイドのデッキチェアが距離をとって置いてあるのが確認できた場合にのみ行くと回答。また、人々にソーシャルディスタンスを促す対策がとられているか、プールの従業員たちがマスクをしているか、トイレや更衣室が頻繁に消毒されているかもチェックするという。

そういった用心をしても、幼い子供たちを連れて行くのは躊躇するとフィッシャーは話す。元気いっぱいの子供にソーシャルディスタンスを守らせるのはかなり難しいからだ。

ジャクソンは「人との距離は取り続ける」という条件付きでプールに通うという。具体的には、ひとつのレーンで何往復も泳ぎ続けるのだという。

セクストンは、公共プールはいまだにリスクが高いと考えていると話す。
「狭い場所にたくさんの人がひしめきあっているからです」

さらに、手すりやラウンジチェアなど、プールの周りには不特定多数が触れる場所がたくさんあるのも懸念材料だという。

プールに行く人たちへのアドバイスとして、セクストンは自分用の飲み物と食べ物を持って行くことを勧める。プール周辺の水飲み場や売店を避けるためだ。さらに、共用スペースで何かに触った後のために、手の除菌用ローションを持参するものいいという。

──ビーチに繰り出しても大丈夫?


3人全員が行くだろうと答えた。理由として屋外は比較的リスクが低いことをあげる。ただし、他の人たちから2メートル離れていられるか、細心の注意を払うという。

「100%、絶対に行きます。海で楽しむつもりです」と語ったのはフィッシャーだ。

「でも現地に着いてみて、たくさんの人でごった返していたなんて場合は、そのままUターンして戻って来るでしょう」

彼女はさらに、公衆トイレに気をつけるという。きちんと頻繁に掃除されているかどうか、ハンドソープが充分に準備されているかどうか、入り口付近に人だかりができていないかなどを確認するとのことだ。

ロックダウン解除後、「海開き」をしたフロリダ・マイアミのビーチ
Photo: Cliff Hawkins / Getty Images


セクストンも行くには行くが、人混みを避けると話す。

「ビーチが再開し、身動きも取れないほど、すごく混み合った様子の写真を見ました。そんなビーチには行きません」

──飛行機に乗って移動する? 空の旅は安全?


3人全員が、もし可能であれば避けたいと答えた。

飛行機での移動は「3つの避けるべき状況」を作りだす。まず、室内であること。次に、家族以外の人々と近距離でいなければならないこと。そして、かなりの長時間、人々が密集した状態を強いられることである。

「狭い場所に他の人たちと密集していなければならないことは大きなリスクになります」とフィッシャーは言う。「私個人としてはこの夏に移動する際には車を使うつもりです」

もしどうしても飛行機に乗らなければならない場合、フィッシャーは、出発空港に到着した瞬間から、到着空港を出る瞬間まで、マスクに触らないように気をつけるという。マスクを調整したり顔や目に触ったりすることはリスクを増大させるのだ。

フィッシャーはさらに、テーブルやひじ掛け、呼び出しボタンなど、人が頻繁に触る場所を拭くために殺菌ウェットティッシュを携帯し、飛行機を降りたら可能な限りすぐに手を洗うか消毒すると述べた。

セクストンは、飛行機での移動は安全とは思えないと話した。その理由として、空港内を移動している間やゲートで待つとき、そして混みあった機内で、不特定多数の人と接触する可能性があるからだ。

「現時点では、自分の周りにいる人は少なければ少ないほどいいのです」と、セクストンは言う。

ジャクソンは、今は飛行機に乗りたくないが、もし新型コロナウイルスの感染者数が8月までに減少していれば、生まれたばかりの孫に会うために飛行機に乗る必要があるだろうと話した。

そうなれば、「他の人々への配慮として」マスクを着用し、自分の席に座る際には手袋をつけて「周りのあらゆるもの」を消毒するという。

ジャクソンは航空会社がフライトの度ごとに機内を消毒すると約束していることを評価し、飛行機内の換気システムについては「きわめて良い」と語る。

とはいえ現時点では、「大勢の知らない人たちと一緒に座っていたくはありません」とのことだ。


──車でロードトリップは?


この夏の移動手段として専門家たちが好むのは車だ。ただ、一緒に旅をするのは家族に限られるという。

専門家らによれば、主要リスクとなるのは、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、ファストフード店、レストラン、そして公衆トイレだ。3人全員が、どんな建物でも中に入るときにはマスクを着用し、どこかに立ち寄った後には手を洗うか消毒すると話した。特にガソリンを入れた後と公衆トイレを使った後には気をつけるという。

セクストンは、列に並んだり店内で食事したりするのではなく、ドライブスルーを利用するという。

ジャクソンは、トイレのハンドドライヤーはウイルス粒子を拡散するため使用しないようにするとのことだ。その代わり、手を拭いて蛇口をしめ、ドアを開けるとき用にペーパータオルを携帯するという。

──祖父母に会いに行っても大丈夫?


高齢者は新型コロナウイルスに対し非常にぜい弱であるため、彼らと安全な距離を取るように心がけ、マスクを着用して会うべきだと、専門家たちは言う。短い時間だけ屋外で会うのがベストだろうとのことだ。

フィッシャーは、祖父母を訪ねる前には14日間の「ステイホーム」を徹底し、飛行機ではなく車で会いに行き、スキンシップは避けるという。

「会ってハグをしたり、触れたいとどれほど思ったとしても、距離を保ったままでいることが、彼らにとって本当に安全なことなのです」

──ホテルに滞在してもいい?


3人全員がホテルには滞在すると答えた。しかし、より安心して過ごすために、ドアノブやバスルームの蛇口、テレビのリモコンなどを拭く除菌用品を持って行くという。

セクストンは、できるだけ宿泊を伴わない旅行を計画したいと語る。それでもホテルに宿泊しなければならない場合は、清掃係やフロントスタッフ、その他の従業員らを対象に、感染の有無の検査が定期的に実施されているか、また宿泊者がチェックアウトした後に客室がどの程度消毒されているかについて事前に電話をして確認するという。

また、ホテル内のレストランやジム、プールなどは使用しないとのことだ。

「自分の前に誰がいたか知る由もありませんから。それに利用客ごとに、どのように清掃されているかもわからないからです」

──キャンプには行っても大丈夫?


3人全員が、キャンプは屋外で比較的安全であるため良い選択だろうと話す。ただし、家族だけで過ごすこと、人混みを避けること、そして公衆トイレを使った後にはしっかりと手を洗う、または消毒することが必要だ。

「もしキャンプというのが15人の知らない人たちと一緒にロッジなどにゴロ寝する、ということを指すのであれば……私はやりませんね」と、ジャクソンは釘を刺した。

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June 22, 2020 at 04:15AM
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