8月8日にWOWOWにて、8時間に及ぶ超特急の特別番組『超特急 BULLET TRAIN 8th Anniversary Special 「超フェス 2020」』が放送された。その模様を綴ったオフィシャルレポートを掲載する。
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今年デビュー8周年を迎えたダンス&ボーカルグループ・超特急が、8月8日にWOWOWにて8時間に及ぶ特別番組『超特急 BULLET TRAIN 8th Anniversary Special 「超フェス 2020」』をオンエアした。メンバーによる解説付きライブ映像や、ファンのリクエストに応えるコーナー、成長記録バラエティ企画など、盛りだくさんの内容に加えて、なんと横浜アリーナから無観客ライブを生放送!「超フェス2020」の主題歌として作られた新曲「Dear Myグッバイ」の初披露のみならず、過去も未来も超えた“今”の超特急に対する自信にあふれた堂々たるステージで、画面越しの視聴者に“超特急、ここにあり”と見せつけた。また、エンディングでは新たなレギュラー番組のスタートも告知。8周年で迎える8月8日の“8号車の日”を8時間の生放送という8づくしで盛大に祝った。
“8号車”という超特急ファンの呼称にちなみ、毎年8月8日を“8号車の日”と呼んで、さまざまなイベントを行ってきた超特急。今年は新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、残念ながら画面越しでの開催となったが、そのぶん“8号車に感謝を伝えよう”という彼らの想いは熱かった。放送が開始し、2万近くの客席が空っぽの横浜アリーナでメンバーが挨拶するというレアな光景が映し出されると、ハッシュタグ“WOWOW超特急”はさっそくトレンド入り。そこから、ちょうど1年前にパシフィコ横浜で行われた“8号車の日”ライブ、昨年末から年明けにかけて行われた東西アリーナツアーより12月の大阪城ホール、1月の国立代々木競技場 第一体育館と、3公演の映像がトータル300分、メンバーの解説付きで大盤振る舞いされる。その合間には、制限時間15分でメンバーが成功したミッションの数だけサイン入りポストカードが8号車に贈られる『超特急チャレンジ還元祭』に、SNSを通じて募集した質問やリクエストに次々応えた『お願い超特急888(スリーエイト)』と、8号車との交流企画も。前者ではタカシが苦手の風船割りに挑むなど、8つのミッションに成功して、80枚のポストカードを獲得してくれた。
また『超特急!2020東京五人競技大会!!』なるバラエティ企画では、“男前!カメラ目線走り高跳び”や“激走!早着替え100m走”など、オモシロ競技にガチで挑んだ5人の戦いの記録をお届け。本降りの雨のなか、足軽コスプレで槍を突き出しレーンを走るリョウガや、出前走なのにラーメンをひっくり返したユーキの爆走など、ステージでは絶対に観られない5人の真剣勝負で、画面越しの8号車を爆笑させた。
そしてメインイベントとも言える生ライブでは、横浜アリーナの広大な空間を舞台に、6月の配信ライブから2ヶ月ぶりとなるパフォーマンスを披露。無人のアリーナにたたずむ5人にメンバーカラーのスポットが順に当たり、スモークが立ち込めるステージへと彼らが階段を上って「The End For Beginning」のイントロが流れた瞬間、恐らく視聴していた全8号車が悲鳴をあげたに違いない。シリアスな空気感の中で未来への強い決意を滲ませる、この神秘的なナンバーを彼らがパフォーマンスするのは、実に2年半ぶり。振り付けはダンスリーダーのユーキによるものだが、この曲をテーマとして掲げたツアーの横浜アリーナ公演で彼は足を負傷し、その後の公演で一部休場を余儀なくされた悔しい過去もある。そんな事件とシンクロするかのように、痛みにもがきながらも前に進もうとする曲世界を持つこのナンバーは、超特急にとっては重要な曲だからこそ発表した当時の形のままで残されていた、いわば幻の名曲。横浜アリーナでのワンマンはその日以来となる今日、8周年の8号車という大事な日に、その封印が解かれたというのは、彼らにとって一つの決意の表れでもある。全身黒のマニッシュなスタイルで銀河をバックに宙へと手を伸ばして、“強くなったんだ僕ら、もう”“過去も未来もないんだ”と謳い上げる彼らの堂々たる姿に、自信を持ってそう言えるようになった今だからこその決断だったのだと、画面越しでも強く確信することができた。
確実に一回りスケールアップした姿を冒頭で見せつけると、続く「超ネバギバDANCE」ではモニターに飛び交うメンバカラーと“超特急”の文字を背に、“ボクらはいつでもOver the distance”と歌って、距離を超えて愛と感謝を届けることを8号車に約束。その通り「WOWOW、いくぜ!」というリーダー・リョウガの号令で特効の炎弾が噴き上がり、鉄板曲「超えてアバンチュール」に雪崩れ込むや、ユーキが「画面の向こうのお前ら、一緒にヘドバンしようじゃねぇか!」と煽り立てて、生ライブさながらの熱気を作りだす。加えて、時に壮大な、時にコミカルな映像で曲世界を引き立てる巨大モニターといい、レーザーを駆使したカラフルな照明や特効といい、ステージセットや演出も無観客とは信じられないほどゴージャスなもので、一生に一度しかない8周年の8号車の日に賭けた彼らの本気っぷりがうかがえる。
ここで『超フェス2020』のテーマ曲であり、当日に配信リリースされた最新曲「Dear Myグッバイ」がさっそく登場。歌詞のみが先行公開され、別れと感謝をテーマにしたシリアスな内容に、果たしてどんな曲なのか?と8号車の間で物議を醸していたが、フタを開けてみれば度肝を抜かれるほどポップなナンバーに仕上がっていた。キラキラピコピコと鳴る音に合わせ、5人も元気いっぱいキュートに飛び跳ねるが、“伝え切れない感謝”という歌詞に合わせて“8”の字を指で作ったり、超特急ポーズを振りに織り込んでいたりと、8号車への感謝を存分にアピールするあたりは、さすが“8号車の日”のために作られた曲。音と歌詞が織り成す前代未聞のギャップに加え、ブレイクではアグレッシブに魅せるダンスもあり、どこに感情を合わせていいのかわからなくなる、この摩訶不思議な感覚こそ、“ダサかっこいい”を掲げて誰とも違う道を切り拓いてきた超特急ならではのものだろう。後のMCでも「思いっきり予想を裏切る曲だけど、別れも明るくぶっ飛ばしていくのが僕たちらしい」とユーキが、「悲しいだけじゃなく、明るい思い出として前向きに残していきたい」とカイが語って、彼らのポジティブなスタンスを伝えてくれた。
そこから「全員楽しむ準備できてるか!」と始まった「#いいね」も、今日がライブ初披露。笑顔で「いいね!」と指を立て、ハッピーなムードを振りまいたかと思いきや、「Beasty Spider」ではスモークに巻かれて喰らいつくような野性味を、「need you」ではそれぞれが薔薇の花を見つめて、大人のラブソングをアンニュイかつエモーショナルに贈る。ここまでのハツラツさとは全く違う、セクシーな空気感は年齢とキャリアを重ねるにつれて彼らが開花させていったもので、その表情を至近距離で堪能できるのも生中継ライブだからこそ。あらゆる面でのギャップを武器とする超特急にとって、時の経過は今後も大きな味方になるだろうと確信させてくれる。
しかし、カッコいいだけで終わらないのが超特急。「8月8日“8号車の日”、8周年! お前らと出会えて本当に良かったぜ!」とタクヤが叫んだ「Don’t’ Stop 恋」では、ステージに上がってメンバーを接写するカメラから隠れるようにして、なんと衣装を生着替え!“しばらくお待ちください”画面を経て、メンバー全員大変身&なぜかボーカルを取るタクヤが大映しになるカオスな展開も、生中継ライブならではだろう。出発の鐘を鳴らす「gr8est journey」を皮切りに、「テレビの前のみんな、楽しんで、歌って、盛り上がっていきましょう!」(タカシ)と始まったWOWOWスペシャルメドレーでも、超特急らしくパワフルなナンバーが多彩に並んで、「バッタマン」ではなんとゴーカートに乗ってだだっ広いアリーナを疾走! 普段はオーディエンスでいっぱいの空間を、「横浜アリーナを無駄遣い」(ユーキ)と子供のように歓声をあげながら豪快に一周する5人の姿が見られるなんて、アリーナ会場での無観客ライブという贅沢なシチュエーションでしかあり得ないだろう。ゴーカートを降りるやサマーソング「浮つきWAVES」でタオルを振り、「Drawイッパツ!」ではコールの文言もしっかり映し出して8号車の声を誘導。カメラの向こうの大合唱を確信して、「Thank you so much!」とリョウガが声をあげるや、間髪いれず6月に発売されたシングル「Stand up」へと続く。爽快&ポジティブなこのナンバーで、特に印象的だったのが、タカシの心地よく力強いロングトーン。ダンサー4人に交じって巧みなダンスフォーメーションを作り上げたり、この日は歌いながらゴーカートを運転するという荒業までこなしたりと、バックボーカルとして超特急の歌を支える彼の進化速度は、この日も目を見張るものがあった。
「こんな時代ですけど、今だからこそ、今しかできないことを、画面の向こうの皆さん一人ひとりに伝えたいと思います。みんなが笑顔で笑える日を願って」
終盤、そう告げてユーキがタイトルコールしたのは「Peace of LOVE」。これもまた大切すぎて長らくライブ披露されてこなかったミディアムチューンは、モニターを彩るパステルのグラデーションのように、すべてが優しく、温かく、包容力に満ちたものだった。あふれる感情の揺らぎをその歌声に映しながらも、“不器用でも、ひたむきに進もう”というメッセージを懸命に歌い上げるタカシを囲み、万感の想いを込めて4人がソロダンスを綴る、その情景の美しさときたら! 山あり谷ありの8年を歩んできた今の彼らが贈る“笑顔満ち溢れる未来となれ”という最後のフレーズは、観る者すべての心を震わせたことだろう。
さらに会場のライトが全点灯し、「みんなと最高の作品を! 最高のステージにしたいと思います!」とリョウガが呼びかけて、名応援歌「fanfare」がライブを締めくくる。モニターに鮮やかな青空が映り、ステージを降りたメンバーがアリーナの中央へと歩みを進めた先には、巨大な4面モニターが。そこには“メンバーと一緒にfanfareを鳴らそう!”と銘打ち、SNS上で8号車から募集していた動画が映し出され、5人はモニターをぐるり一周しながら「赤ちゃんがいる」「サッカーやってる人も!」と笑みを交わしてゆく。“ありふれた日常が奇跡に変わる日を信じて”と、今、このときだからこそ胸に刺さる歌詞を謳う5人の後ろ、ステージモニターは8号車が届けた数百の映像に埋め尽くされて、キャノン砲からは銀テープまで。たとえ離れていても8号車と共にステージを創り上げたいという彼らの想いを見事に具現化し、最後にタカシは「俺たちは絶対負けへんで!」と叫んで、8年の、そして横浜アリーナの記憶から笑顔へとレールを引いた、記念すべきライブの幕を締めくくった。
番組のエンディングでは『超特急!2020東京五人競技大会!!』で優勝したタクヤが、8万円相当の彼専用特別ステージ衣装に着替えて登場。黄色のスーツにツタンカーメン風の被り物&メイクで頭から爪先まで黄金になった彼を、リョウガが「金メダルじゃ足りなかったから金そのもの。こんなのタクヤにしか着こなせない!」と囃し立てる場面も。そして本日の8時間プログラムが完全保存版として10月にリピート放送されること、さらに10月からWOWOWにて、新たなレギュラー・バラエティ番組『ゴリゴリ超特急』がスタートすることが発表された。
8時間の長丁場も「あっという間だった」「楽しかった」「充実した時間を過ごせた」と口々に漏らす5人は充実感いっぱいで、タカシは「久しぶりにライブができて、不器用ながらもいろいろな形で表現して上を目指していきたいと思いました。もっと等身大の超特急を、愛を込めて届けていきたい」と表明。また、リョウガは「こういう状況だからこそ、生まれたものもたくさんあった。いつライブができるのか正直分かりませんけど、来年の8月8日は全員そろって会場でお会いしたいと思います」と約束してくれた。単なる生ライブの“代わり”ではない、愛の籠もった8時間に、SNS上では“最高だった”“過去一のライブだった”“心が震えた”“幸せな8号車の日になった”と絶賛の声がズラリ。「Dear Myグッバイ」の詞を借りるなら、“どんな時もキズナは心の奥で繋がっている”のだ。
文:清水素子
カメラマン:米山三郎、笹森健一
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<生配信ライブセットリスト>
M2:超ネバギバDANCE
M3:超えてアバンチュール
M4:Dear Myグッバイ
M5:#いいね
M6:Beasty Spider
M7:need you
M8:Don’t Stop 恋
M9:gr8est journey
M10:バッタマン
M11:浮つきWAVES
M12:Drawイッパツ!
M13:Stand up
M14:Peace of LOVE
M15:fanfare
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August 10, 2020 at 01:00PM
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【レポート】超特急、WOWOW8時間特番で横浜アリーナ無観客ライブも生放送「俺たちは絶対負けへんで!」 - BARKS
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