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郷土料理 学んで継承 食文化 浦山学園の取り組み - 中日新聞

この朝、採れたばかりのタケノコを手に、料理の仕方などを店の人に聞く富山福祉短大の丹羽夏野さん(右)=高岡市西田で

この朝、採れたばかりのタケノコを手に、料理の仕方などを店の人に聞く富山福祉短大の丹羽夏野さん(右)=高岡市西田で

そば打ち実習やタケノコ取材、書籍化検討

 県内にはいろんな地元料理がある。その土地ならではの食材や作り方は貴重な資源であり文化だが、時代とともに消えゆくものも少なくない。北陸中日新聞と富山テレビ放送(BBT)の共同キャンペーン「ここにある未来」は今月、そんな郷土の料理を巡る話題を取材した。伝統を貫く人もいれば次代に受け継ぐための新たな動きも。その中で学生たちが興味深い取り組みを始めていた。 (中島健二)

 今年から「食」に力を入れる方針を打ち出した射水市の浦山学園。食文化を通じて将来への人材を育成し富山の魅力を再発見する狙いだというので、今月初めに訪ねてみた。

 調理設備が備えられた一室で、学園が運営する富山情報ビジネス専門学校ホテル・ブライダル学科の専門学校生たちが一人のシェフの調理する様子を見つめていた。

 使われた食材は、サルシッチャとパスタ、そして専門学校生たちが伝承料理を学ぶために造った田舎みそ。富山市内でイタリア料理のレストランを開いているシェフが、みそとサルシッチャを混ぜたソースを仕込み、ショートパスタにあえた。

 郷土料理を生かし次の時代に合ったアレンジをするプロの料理人の挑戦から食文化の継承を学ぶという。別の部屋ではそば打ち実習も行われていた。これも富山の食文化を学ぶため。

 この春、学生たちのサークル活動でも新しい動きが始まった。その名も「郷土料理研究部」。現在、ビジネス専門学校の五人と、同じく学園が運営する富山福祉短大の七人が所属し、郷土料理が作られている現場を訪れて取材活動を行っている。既に滑川市のホタルイカ料理、砺波市の大根葉のよごしなどを調べた。

 「保存法や調味料が発達し発酵など昔からの技術が使われなくなることで、郷土料理がなくなっていく。それをアーカイブするのが目的。その地へ足を運び、歴史、発展の経緯も調べている」と同短大の米田晶(しょう)准教授。多くの人にそれを知ってもらい価値を認めてもらうことで「選んで食べてもらう機会を増やしたい」との狙いだ。

 部長で同短大二年の丹羽夏野(かの)さん(19)は今月九日、高岡市西田のタケノコ料理店を取材した。収穫の様子からみそ煮の調理までをじっくり見学。「西田にたけのこ料理がたくさんある。それを知ることができてよかった」と話した。

 取材したことは、いずれまとめて本にすることも検討するという。米田准教授は「(郷土料理には)先人の知恵が溶け込んでいる。それを生かしながら豊かな食というものを再発見してもらえれば」と期待を込める。

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